
◆蔵元コメント
今年2月にできた徳南製糖さんの黒糖を塊のまま固形で仕込む直接投入法で造りました。富田家ルーツの島、徳之島、その島で作られる「徳南製糖」の黒糖を原料に使い製造するまーらん舟
徳之島のサトウキビは、サンゴ礁の体積でできた琉球石灰層を通ったミネラルを多く含む硬水と潮風を浴びて育つ。徳南製糖はサトウキビを手刈りで収穫し搾り、バカス(搾りかす)などを燃料に直火で煮詰めながら丁寧にアクを取り除くなど、手間暇を惜しまない伝統的な製法で丁寧に製糖されています。そんな美味しい黒糖の風味をもっと感じられるように、いつもとはちょっと違う製法で造ってみました。
通常の製法は、黒糖を水と蒸気の熱で溶解しますが、その際に香気成分が一部揮発してしまいます。【固形仕込み】は、黒糖を溶かさず塊のまま仕込むことで、黒糖がゆっくりモロミの中で溶かされながら発酵し黒糖の香りを残すことができます。
2025年3月蒸留のまだまだ熟成の浅い状態ですが徳南製糖らしいやさしい甘みを感じる穏やかな味わいと、サトウキビの青々しさ、サンゴ礁を思わせるようなミネラル感など島を連想させる香味になりました。
・原材料…黒糖(徳之島産)、米こうじ(国産米)
・蒸留方法…常圧蒸留
・アルコール度数…30度